スポンサーリンク

闇属性の神々 一覧 35柱|世界各地の死と混沌の神々

スポンサーリンク
闇属性の神々 一覧 35柱|世界各地の死と混沌の神々 世界の文化
スポンサーリンク
スポンサーリンク

日本神話

イザナミ(伊邪那美命)

国生みの女神で、火の神カグツチを産んだ際に命を落とし、黄泉の国へと旅立つ。夫イザナギが彼女を追って黄泉の国を訪れる神話が有名。黄泉の食物を口にしたため、現世に戻れなくなり、死の女神としての側面を持つ。

  • 属性:死・腐敗・冥界
  • 役割:夫イザナギと共に国土を生むが、火の神を産んだ際に死去。黄泉の国の支配者となる。
  • 象徴:黄泉、死の食物、穢れ
  • 文化的意義:「死」の始まりを司る存在として、生命と死の境界を象徴。

閻魔(えんま)

仏教由来の冥界の裁判官で、死者の生前の行いを審判する。彼の存在は、日本における死後の倫理観と因果応報の概念を象徴する。

  • 属性:裁き・死後の世界
  • 役割:仏教に由来する冥界の王で、生前の罪を裁き、転生先を決定する。
  • 象徴:天秤、鏡、裁判台
  • 文化的意義:倫理と因果律の象徴として、日本の死生観に強い影響を与えた。

マガツヒノカミ(禍津日神)

災厄や邪悪を司る神々の総称で、イザナギが禊を行った際に生まれたとされる。彼らの存在は、災厄の原因とされ、祓いの対象となる。

  • 属性:災厄・罪・穢れ
  • 役割:イザナギの禊により生まれた、あらゆる禍(わざわい)を司る神々。
  • 象徴:災い、穢れ、忌み事
  • 文化的意義:清浄と対をなす存在として、祓いの対象となる。

 

中国神話・道教

閻羅王(えんらおう)

地獄の王で、死者の魂を審判し、転生先を決定する。彼の存在は、中国における死後の裁きと道徳観を象徴する。

  • 属性:死・裁き・冥界統治
  • 役割:十殿閻王の筆頭とされる冥界の最高裁判官。人間の生前の行いを審査し、死後に転生・罰・報いの行き先を定める。仏教・道教・民間信仰が融合した存在。
  • 象徴:裁きの帳簿(生死簿)、地獄の玉座、審判の秤
  • 文化的意義:善悪の報いと因果応報の体現者。中国文化圏における死後の道徳的秩序と倫理観を象徴する存在であり、日本の閻魔大王の原型にもなっている。

黒無常 / 白無常(くろむじょう/しろむじょう)

死者の魂を冥界へと導く神使で、黒衣と白衣の姿で描かれる。彼らの存在は、死の使者として人々に恐れられた。

  • 属性:死・使者・霊的案内
  • 役割:死者の魂を現世から冥界へと導く神使。黒無常(謝必安)は厳格で罰を象徴し、白無常(范無救)は慈悲と導きを象徴する。
  • 象徴:黒衣・白衣、長舌、死の札(符)、「善悪到頭終有報(善悪は報われる)」の額の文字
  • 文化的意義:冥界の秩序を実行する実務者であり、人々の「臨終の瞬間」や「死の迎え」を視覚的に象徴。廟や神楽、戯曲でも頻繁に登場する。

鬼車(ぐいしゃ)

罪人の魂を運ぶとされる神霊で、地獄への道を案内する存在。彼の存在は、死後の世界への移行を象徴する。

  • 属性:死・移送・因果
  • 役割:罪人の魂を乗せて地獄へと運ぶ霊的存在、あるいは車の姿をした神霊。道教・民間信仰に登場し、地獄へ向かう道中を支配する。
  • 象徴:鉄の車輪、赤い炎、呻く魂の声
  • 文化的意義:死後の旅路における「罰と運命の運搬者」として、人々に恐怖を与える存在。仏教でいう「牛頭馬頭」の系譜にも通じる。

 

インド神話(ヒンドゥー教・仏教)

カーリー(Kali)

死、時間、破壊を司る女神で、黒い肌と恐ろしい姿で描かれる。彼女は、悪を滅ぼす力を持ち、再生と解放の象徴でもある。

  • 属性:死・時間・破壊・母性
  • 役割:戦と死の女神で、悪を滅ぼす破壊の化身。シヴァ神の怒りの化身とされることもある。
  • 象徴:首飾り(生首)、剣、赤黒の肌、突き出た舌
  • 文化的意義:破壊によって生まれ変わる再生のサイクルを象徴し、悪を断つ正義の象徴でもある。

 

シヴァ(Shiva, 特にバイラヴァ(Bhairava)として)

シヴァは三大神(トリムルティ)の一柱で「破壊と再生」の神。慈悲深い面と恐ろしい側面の両方を持つ。

  • バイラヴァ形態:死、時間、破壊を象徴する忿怒相。屍林を歩き、黒犬を従える姿で描かれる。死者の都市カーシー(ヴァーラーナシー)を守護する存在とされる。
  • 文化的役割:バイラヴァ信仰は、仏教密教(特にチベット密教)にも取り入れられ、守護神「マハーカーラ」と同一視されることがある。

ヤマ(Yama)

死者の王で、最初に死んだ人間が神格化された存在。仏教やジャイナ教にも取り入れられている。

  • 役割:死者の魂を裁く裁判官。四つ目の水牛に乗り、地獄の王国(ナルカ)を支配。
  • 象徴:死の不可避性、正義、公平な裁きの象徴。

マハーカーラ(Mahākāla)

ヒンドゥー教ではシヴァの恐ろしい化身、仏教では大黒天の起源ともされる忿怒尊。

  • 特徴:時間(カラ)を超越した存在で、死や無常の現象を統べる存在。
  • 信仰:チベット仏教において、特に強力な守護尊として崇拝される。

 

ケルト神話

モリガン(The Morrigan)

戦争、死、運命を司る女神。三柱の女神の集合体として描かれる(バッド、マッハ、ネヴァン)。

  • 象徴:変身能力(特にカラス)、死者の魂を戦場から冥界に導く役割。
  • 文化的影響:死と戦争、予言の女神として、現代ファンタジーにも多大な影響を与えている。

ドルイドの死神(固有名不詳)

具体的な名は伝わっていないが、ドルイド教には死の儀式や冥界を司る祭司神格があったと考えられている。

  • 信仰背景:霊魂の不滅と輪廻の信仰があったケルト社会では、死は一つの移行と捉えられた。

 

アステカ神話

ミクトランテクートリ(Mictlantecuhtli)

死者の王で、アステカの冥界「ミクトラン」を支配する神。骨の神とも呼ばれる。

  • 姿:髑髏の顔、血塗られた口、蝙蝠やフクロウと共に描かれる。
  • 役割:死後の魂の運命を決定し、時に骨を再利用して新たな人間を作る神話にも登場。

ミクトラシワトル(Mictecacihuatl)

ミクトランテクートリの妃で、死者の魂を迎える女神。

  • 文化的関連:メキシコの死者の日(Día de Muertos)の起源とされ、現代のラ・カトリーナの象徴とも結びつく。

 

マヤ神話

カマズォツ(Camazotz)

コウモリの神で、闇、夜、死、血の儀式を司る。

  • 伝承:『ポポル・ヴフ』に登場し、英雄双子の敵として冥界で待ち構える。
  • 象徴:コウモリは冥界の入口とされ、死者の魂を暗闇へ誘う存在とされた。

シバルバの主たち(Lords of Xibalba)

冥界「シバルバ」を統べる神々。死、病、恐怖、苦悩を象徴する12神。

  • 特徴:騙しや試練を好み、人間に苦難を与える。双子の英雄フンアフプーとシュバランケとの戦いが描かれる。
  • 文化的意義:死後の世界と生の困難を象徴する重要な神々。

 

アフリカ神話(主に西アフリカ)

エシュ(Eshu, またはエレグバ)

ヨルバ神話の使者神、トリックスターとして知られる。闇と光、善と悪の間に立つ存在。

  • 性質:道を切り開く神であり、時に人々を欺いて運命を試す。
  • 象徴:カオスを通じて秩序を理解させる神格。

オロ(Oro)

秘密の社会と死に関する儀式の神。男性のみが関与できる信仰。

  • 影響力:彼の名前が発せられると女性や子供は家から出ることを禁じられるほどの畏怖対象。

Comment