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恐ろしい妖怪・魔物一覧 75選|名前・特徴 – 日本伝承の危険すぎる存在

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恐ろしい妖怪・魔物一覧 75選|名前・特徴 - 日本伝承の危険すぎる存在 日本

日本には、時代を超えて語り継がれてきた“恐ろしい妖怪”や“人を襲う魔物・怪物”が数多く存在します。
彼らは単なる空想ではなく、災害・疫病・死・嫉妬・呪いなど、人々が抱えてきた恐怖そのものを象徴する存在です。
ここでは、恐怖系妖怪 をまとめました。

 

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恐ろしい妖怪・魔物一覧

本記事の内容は、各地の伝承や古典資料をもとに、読み物として楽しめるように整理・再構成したものです。
地域や時代によって語られ方が異なる場合があり、必ずしも一つの“正解”にまとまるわけではありません。
より詳しい歴史的背景や原典を知りたい方は、専門書や史料をあわせて調べてみることをおすすめします。

最恐クラス|圧倒的な力で人や世界に大きな災いをもたらす存在

日本の伝承の中でも特に強大で、村や国を混乱に陥れるほどの力を持つ怪物や鬼神。
古くから恐れられてきたこれらの存在は、自然災害や戦乱、病の流行など、人々が抱く大きな不安や恐怖を象徴しています。

  1. 酒呑童子(しゅてんどうじ)
    本州各地の伝承に登場する、日本最強格の鬼の頭領。京都・大江山(おおえやま)や伊吹山(いぶきやま)に鬼たちの館を構え、都から若い女性をさらっては酒宴の肴にしたとされる“鬼の王”です。最終的には源頼光(みなもとのらいこう)らに討伐されますが、首を落とされた後も武将に噛みつこうとしたという逸話が残るほど、最後まで執念深い怪物として恐れられました。
  2. 茨木童子(いばらきどうじ)
    平安京を荒らしたと伝わる鬼で、酒呑童子の筆頭家臣・右腕的存在。大江山の鬼の一味として人々をさらい、京の羅城門(らじょうもん)や一条戻橋(いちじょうもどりばし)に出没しては通行人を襲ったとされます。源頼光の四天王の一人・渡辺綱(わたなべのつな)に腕を斬り落とされる伝承が有名で、その後も腕を取り返すために老女に化けて綱の家に現れるなど、狡猾さと執念深さを象徴する鬼として語られています。
  3. 玉藻前(たまものまえ)/九尾の狐(きゅうびのきつね)
    美しい女性に化けて朝廷に入り込み、帝を病に伏せさせたとされる伝説の妖狐。インドや中国で王を滅ぼした九尾の狐が日本に渡り、鳥羽院や近衛天皇に仕えたという説話が有名です。正体を見抜かれて討伐されたのち、その怨念は那須野ヶ原の「殺生石(せっしょうせき)」となり、近づく生き物の命を奪う石として恐れられました。日本三大悪妖怪の一柱にも数えられる、国難級の大妖怪です。
  4. 八岐大蛇(やまたのおろち)
    『古事記』『日本書紀』に登場する、八つの頭と八つの尾を持つ巨大な蛇の怪物。全身が山や谷を覆うほど巨大で、身体には苔や木が生え、腹は血でただれていたと描写されます。毎年娘を生贄として差し出させていたところを、流浪の神・須佐之男命(すさのおのみこと)に退治され、その尾からは三種の神器の一つ「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」が発見されたと伝えられています。
  5. 土蜘蛛(つちぐも)
    かつては朝廷に従わない土着勢力を指す蔑称でしたが、やがて巨大な蜘蛛の妖怪として語られるようになった存在。山や洞窟に巣食い、人間を糸で絡め取って喰らう怪物として描かれます。武将・源頼光や坂上田村麻呂らが討伐したという軍記物・能楽の題材にもなり、地の底から湧き出る怨念や反逆の象徴として恐れられました。
  6. がしゃどくろ(がしゃどくろ)
    戦や飢饉で死に、誰にも弔われず放置された死者たちの怨霊が集合して生まれるとされる巨大骸骨の妖怪。真夜中の野原をさまよい歩き、ガチガチと骨を鳴らす音を立てながら、出会った人間の頭をかみ砕いて喰らうといわれます。普通の武器では傷つけられないほど強靭で、怨念が晴れるまで現れ続けるとされる、まさに“集合した怨霊”そのものの姿です。
  7. 火車(かしゃ)
    葬列や墓地に現れ、棺から死体を奪い去るとされる妖怪。燃えさかる火の車に乗った鬼のような姿で描かれる場合と、巨大な化け猫の姿で現れる場合があり、特に悪人の遺体を地獄へ運ぶ“閻魔の使い”ともいわれます。葬儀の際に雷や強風が起こると「火車が来た」と恐れられ、遺体を守るためのまじないや風習も各地に残っています。
  8. 牛鬼(うしおに)
    西日本各地の海辺や河口に伝わる、牛のような頭部を持つ妖怪。蜘蛛のような脚や甲殻類の胴体など、土地によって姿はさまざまですが、共通して人間を襲い喰らう凶暴な怪物として恐れられます。毒のような息を吐いたり、海辺を歩く人を水中へ引きずり込んだりするとされ、海の暗闇に潜む“見えない恐怖”の象徴的存在です。
  9. 羅刹(らせつ)
    元はインドの悪鬼「羅刹(らくしゃさ)」に由来する、人喰いの魔族。仏教では夜にさまよい歩き、墓地で人肉を喰らう恐ろしい鬼として語られますが、一方で仏法に帰依して護法善神となる側面もあり、仏教世界観における“恐怖と守護”の両義性を体現する存在です。中には方角や宮殿を守る「羅刹天(らせつてん)」として描かれるものもあり、猛々しい力を持つ護衛神として信仰されました。
  10. 夜叉(やしゃ)
    サンスクリット語「ヤクシャ」に由来する、自然霊・悪鬼の一族。元々は森や大地、財宝を守る精霊的存在でしたが、仏教に取り入れられる過程で、獰猛な武神・護法神としての性格を強めました。日本では阿修羅や天部と並ぶ武装した鬼神として表現され、恐ろしい相貌で悪を打ち払う護りの存在であると同時に、“鬼のような形相”の代名詞としても用いられています。
  11. 天逆毎(あまのざこ)
    暴風の神・須佐之男命(すさのおのみこと)の荒ぶる心(荒御魂)が吐き出されて生まれたとされる、恐るべき女神・妖怪。人の身に獣のような顔、長い天狗の鼻と大きな耳を持ち、気に入らないことには何事にも反抗し、神々すら手を焼くほどの気性の激しさを持つと伝えられます。その名は「天に逆らうもの」を意味し、後世には反逆的な妖怪たちの祖、あるいは天狗たちの源流とみなされることもある、混沌と反逆の権化のような存在です。

 

怨念・呪い・死をもたらす|強い恨みや執着が形をとった恐るべき怪異

怨念や呪いの力が姿となって現れたとされる怪異。
人の心に残る悲しみや怒りが妖怪化し、災いや不幸を引き起こすと信じられてきました。
身近な出来事でも「祟り」と感じられた時代の感性が色濃く表れています。

  1. 怨霊(おんりょう)
    無念や恨みを抱えたまま亡くなり、死後もその執念が形を保った霊。平安時代の日本では、疫病の流行や雷、天変地異など大規模な災害も怨霊の祟りと結びつけて語られ、菅原道真や崇徳院など“怨霊化した歴史人物”の伝承が特に有名です。生者に強烈な不幸をもたらす、日本の怪異の中でも最恐格の存在。
  2. 生霊(いきりょう)
    生きている人の強すぎる憎しみ・妬み・執着が肉体を離れ、生き霊として飛び出す現象。平安文学『源氏物語』に登場する六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)の生霊が典型で、愛憎の念が暴走して相手に病や死をもたらすと信じられました。「生きながらにして呪う」恐るべき存在。
  3. 妖鬼(ようき)
    死者の怨念・悪霊・不浄の力が凝り固まり、鬼のような姿を取った怪異の総称。腐敗した死体が変じたもの、強い呪いが形となったものなどバリエーションが多く、夜道に現れて人を襲う悪鬼として描かれます。鬼よりも“霊的要素の強い鬼”として恐れられました。
  4. 文車妖妃(ふぐるまようひ)
    古い書物に積もった怨念が妖怪化したとされる、車輪に乗った妖女。鳥山石燕『今昔百鬼拾遺』に描かれた妖怪で、読み捨てられた文書や怨みを込めて書かれた手紙が変化し、人に呪いを与えるとされます。知識や感情の“積もり積もった念”が形になった怪異。
  5. 朧車(おぼろぐるま)
    夜道に突然現れる、巨大な車輪の怪物。車輪の中心には恐ろしい顔が浮かび上がり、近づく者に不吉と災厄をもたらすとされます。平安時代の怪異譚では、深夜に軋む車輪の音が聞こえると「朧車が来た」と恐れられ、悪天候や不幸の前触れともされました。
  6. 黒坊主(くろぼうず)
    墨のように真っ黒い影法師の姿で現れる怪異。闇の中から突然立ち現れ、目が合った人に高熱や病を与えるといわれます。地方によっては“闇に潜む病魔”として語られ、姿は見えても足がない、影がないなど、人の死期や不調の前兆として恐れられました。
  7. 影女(かげおんな)
    壁や地面に映った影だけが意思を持ち、独立して動き回る怪異。姿そのものは人間の女性の影に見えますが、実体がなく、見た者に不幸や狂気をもたらす存在とされます。影が人から離れるという“存在の不安”が具現化した、日本的な怪異の代表格。
  8. 禍津日神(まがつひのかみ)
    『古事記』『日本書紀』に登場する、災厄や不浄を司る神格。日本神話では、悪しき出来事・病・穢れを象徴する存在で、後世には“悪神”の代表として位置づけられました。一方で、禍を清める「祓戸大神(はらえどのおおかみ)」と対になる存在として、災厄そのものの概念を表しています。
  9. 橋姫(はしひめ)
    もとは「橋の守護神」とされる女神でしたが、後に強烈な嫉妬と怨念で鬼へと変貌した存在として知られます。『宇治の橋姫伝説』では、愛する男を奪われた女が鬼になる儀式を行い、人々を呪い殺す恐るべき妖怪になったと語られます。嫉妬・独占・裏切りなど、強烈な負の感情が具現化した象徴的な怪異。
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