世界の妖精一覧 を地域別に整理しました。ヨーロッパのフェアリーやエルフはもちろん、アジアやアフリカ、アメリカ先住民の小精霊まで、妖精の名前 意味・由来・イメージをまとめています。
創作・小説・イラストの設定づくりはもちろん、「自分だけの推し妖精」を見つけたいときにも便利な、読み物兼ネーミング事典です
地域ごとの妖精観の違いや、自然・家・森・川など「どんな場所に宿る精霊なのか」もあわせて紹介しているので、世界の民間伝承を楽しみながらインスピレーションが湧いてくるはずです。
世界の妖精の名前一覧
世界各地の妖精に関する伝承は、資料や地域によって大きく異なります。 本記事では代表的な説をもとに紹介していますが、妖精の名前や役割には 諸説があります。 より詳しく知りたい場合は、各地域の神話資料や専門文献もあわせて 調べてみることをおすすめします。創作向けネーミングリストとしてお楽しみください。
出典・参考:Wikipedia – fairy
ヨーロッパの妖精・小精霊ネーミングリスト

ケルト系(アイルランド・スコットランド・ウェールズ)
- Aos Sí(エース・シー) / Áes Sídhe
地域:アイルランド
イメージ:古代の神々が姿を変えたとされる「丘の下の民」。高位の妖精族の総称。 - Daoine Sidhe(ディナ・シー)
地域:アイルランド
イメージ:Aos Sí とほぼ同義の“妖精貴族”たち。美しくも人間を試す存在。 - Leprechaun(レプラコーン)
地域:アイルランド
イメージ:金貨の壺を守る靴職人の小人妖精。幸運とトリックの象徴。 - Clurichaun(クラリカーン)
地域:アイルランド
イメージ:レプラコーンの近縁とされる酒好きの妖精。酒蔵やワインを守る(荒らす)存在。 - Banshee(バンシー)
地域:アイルランド
イメージ:家系に死を告げる「嘆き女」の精霊。泣き声が運命のサイン。 - Leanan Sídhe(リャナン・シー)
地域:アイルランド/スコットランド
イメージ:芸術家と契約しインスピレーションを与える“妖精の愛人”。代償として命や魂を奪うとされる。 - Púca / Pooka(プーカ)
地域:アイルランド/ウェールズ
イメージ:馬・犬・山羊・人間などに変身するトリックスター妖精。吉凶両面を持つ。 - Selkie(セルキー)
地域:スコットランド・アイルランド沿岸
イメージ:アザラシの皮を脱いで人間の姿になる海の妖精。恋愛悲話が多い。 - Tylwyth Teg(ティルウィス・テグ)
地域:ウェールズ
イメージ:「美しい一族」を意味する妖精たちの総称。月夜に輪になって踊る“フェア・フォーク”。 - Gwyllion(グウィリオン)
地域:ウェールズ
イメージ:山道や荒れ地に現れる山の妖精・幻影。旅人を迷わせる。 - Bean Nighe(バン・ニー)
地域:スコットランド
イメージ:血に染まった衣を川で洗う女の妖精。洗っている衣の持ち主が死ぬと言われる。 - Dullahan(ドゥラハン)
地域:アイルランド
イメージ:首なしの騎手として知られる死の妖精・亡霊。名を呼ばれた者は死ぬとされる。 - Kelpie(ケルピー)
地域:スコットランド
イメージ:湖や川に棲む水の馬の精霊。人を背に乗せて水中に引きずり込む。 - Each Uisge(アハ・ウィシュケ)
地域:スコットランド・ハイランド
イメージ:海や湖に棲むさらに危険な水馬の精。ケルピー以上に凶悪な水の怪物として語られる。 - Blue Men of the Minch(ミンチ海峡の青い男たち)
地域:スコットランド
イメージ:スコットランド北西の海峡に棲む青い水の精霊。嵐や船の難破の前触れとなる。
ブリテン諸島の家の妖精・小精霊
- Brownie(ブラウニー)
地域:スコットランド・イングランド
イメージ:夜中に家事を手伝う家の妖精。乳やパンを供えると働き、侮辱されると去ってしまう。 - Hobgoblin(ホブゴブリン)
地域:イングランド
イメージ:ブラウニーと近い家の妖精。もとは助けてくれるが、怒らせるとボガートのように荒ぶる存在に変わることもある。 - Puck / Robin Goodfellow(パック)
地域:イングランド
イメージ:『真夏の夜の夢』にも登場する悪戯好きの妖精。人を惑わせ、恋をかき回すトリックスター。 - Boggart(ボガート)
地域:イングランド北部
イメージ:家や納屋に棲みつき、物を壊したり騒がせたりする“荒ぶれた家の妖精”。ブラウニーの怒りが変化した姿ともされる。 - Bluecap(ブルーキャップ)
地域:イングランド北部(炭鉱)
イメージ:青い帽子をかぶった炭鉱の精霊。坑道の安全を示す灯りとして現れるとも、災難の前触れともされる。 - Knocker(ノッカー)
地域:コーンウォール(イングランド)
イメージ:岩を「コンコン」と叩き、鉱脈の存在や崩落を知らせる鉱山の妖精。鉱夫たちの守護者として信じられてきた。
北欧・ゲルマンの妖精・自然霊
- Elf / Álfar(エルフ)
地域:北欧全般
イメージ:光のエルフ/闇のエルフに分かれる精霊族。自然・魔法・芸術・美を司る高位存在。 - Dwarf(ドワーフ)
地域:北欧・ゲルマン
イメージ:地下に住む鍛冶と工芸の名人。神々の武器や宝物を作り出す“小さな匠の精霊”。 - Gnome(ノーム)
地域:西・中央ヨーロッパ
イメージ:土と鉱物を司る地の精霊。ガーデンノーム像の原型としても広く知られる。 - Kobold(コボルト)
地域:ドイツ
イメージ:家や鉱山に棲む小さな精霊。善良な助っ人にも、怒らせれば災いをもたらす存在にもなる二面性を持つ。 - Nix / Nixe / Nøkk(ニクス / ニクセ / ノック)
地域:ドイツ・北欧
イメージ:川や池に棲む水の精霊。美しい男女や馬の姿で人を水へ誘う妖しい存在。 - Tomte / Nisse(トムテ/ニッセ)
地域:スウェーデン・ノルウェー・デンマーク
イメージ:農家や家を守る小柄な家の精霊。赤い帽子と白ひげの姿は北欧サンタ像の源流ともされる。 - Huldra(フルドラ)
地域:ノルウェー
イメージ:美しい女性に見えるが、牛の尻尾や木のような背中を隠し持つ森の精霊。誘惑と試練の象徴。 - Huldufólk(フルドゥフォルク) / Hidden People
地域:アイスランド
イメージ:人間そっくりの“隠れた民”。岩や丘の内部に暮らし、古くからアイスランドで信仰される隠れ妖精族。 - Troll(トロール)
地域:北欧
イメージ:岩山・森に棲む巨人・妖怪的存在。凶暴な怪物から愛嬌ある姿まで幅広いバリエーションを持つ。 - Melusine(メルジーヌ)
地域:フランス・西欧
イメージ:下半身が蛇または魚の姿を持つ泉の精霊。城や家系の守護者である一方、呪いを運ぶ存在としても語られる。 - Duende(ドゥエンデ)
地域:スペイン・ポルトガル
イメージ:家や森に現れる小さな妖精。子どもへの悪戯、音楽・踊りとの結びつきが強い“情熱の妖精”。 - Vila / Víla(ヴィラ)
地域:南スラヴ(バルカン)
イメージ:風・山・雲に宿る女性の妖精。歌と舞で人を魅了し、怒ると嵐を起こす気まぐれな自然精霊。 - Rusalka(ルサルカ)
地域:東スラヴ(ロシアなど)
イメージ:若くして亡くなった女性の魂が水の妖精となった存在。水辺で人を誘う危うい魅惑を持つ。 - Samodiva(サモディヴァ)
地域:ブルガリア・バルカン
イメージ:山や森に棲み、空中を舞う妖精。美貌と踊りで旅人を誘惑し、時に守り、時に破滅させる。 - Domovoi(ドモヴォイ)
地域:ロシア
イメージ:家を守る祖霊的な小さな精霊。家庭の運命や家の平穏と密接に結びついた“家の守り神”。 - Leshy(レシー)
地域:スラヴ圏
イメージ:森の主として知られる精霊。旅人を迷わせたり、森を守護したりする“緑の支配者”。

Comment