西欧・スラヴの妖精・小精霊
- Fée(フェ) / Fairy(フランス系フェアリー)
地域:フランス
イメージ:メルジーヌやモルガン・ル・フェに象徴される魔法の女性精霊。騎士物語や魔術伝承と深く結びつく。
地中海・中東の妖精・自然精霊ネーミングリスト

ギリシャ・地中海の自然精霊(Nymph を中心とした体系)
ギリシャ神話は 「妖精(Fairy)」に近い自然精霊体系 を持ち、
ニンフは森・水・山・雲などに宿る 美しい女性の精霊 として描かれます。
自然そのものを人格化した存在で、ヨーロッパ圏の「妖精」像に強い影響を与えました。
- Nymph(ニンフ)
領域:自然全般
イメージ:森・川・海・山・草原など、自然のあらゆる場所に宿る女性の自然霊の総称。
ギリシャでは「小さな女神」にも位置づけられ、自然の生命力そのものを人格化した存在。:contentReference[oaicite:1]{index=1} - Dryad(ドライアド)
領域:樹木(特にオーク)
イメージ:木と深く結びついた樹のニンフ。森に棲み、特にオークなどの大樹を守る精霊で、
木々のざわめきや森の気配として現れるとされる。:contentReference[oaicite:2]{index=2} - Hamadryad(ハマドリアド)
領域:特定の一本の樹木
イメージ:一本の木と運命を共有するニンフ。その木が伐られたり枯れたりすると、
彼女自身も命を落とすとされる“木と一体化した精霊”。 - Naiad(ナイアド)
領域:川・泉・湖などの淡水
イメージ:泉・川・井戸・湖など淡水に宿る水のニンフ。豊かな水と治癒・生命力を象徴し、
水源を汚す者には怒りを向けるとされる。:contentReference[oaicite:3]{index=3} - Oceanid(オケアニデス)
領域:海・大洋・水域全般
イメージ:海神オケアノスとテーテュスの娘たちで、数千ともいわれる海のニンフ一族。
海流や潮、川などあらゆる水域に対応する“水の姫君”たち。:contentReference[oaicite:4]{index=4} - Nereid(ネレイド)
領域:地中海・海
イメージ:海神ネーレウスの50人の娘で、波間を駆ける海の乙女たち。
航海者を助けたり、嵐の前触れとして現れたりする“海のニンフ”。:contentReference[oaicite:5]{index=5} - Oread(オレアド)
領域:山・岩・峡谷
イメージ:山岳や岩山に棲むニンフ。崖や洞窟、霧のかかる山道に現れ、
風のようにすばやく姿を消す山の精霊。 - Lampad(ランパド)
領域:夜・冥界
イメージ:冥界の女神ヘカテに仕える松明持ちのニンフたち。
夜の闇の中で灯りを掲げ、死者の行進や秘儀の場面に同行する“闇と火の妖精”。 - Aurae(アウライ)
領域:風・そよ風
イメージ:微風やそよ風を司る空気のニンフ。姿は淡く、人の頬をなでる一陣の風として感じられる
“風の精霊”。:contentReference[oaicite:6]{index=6} - Hesperides(ヘスペリデス)
領域:夕暮れ・果樹園
イメージ:世界の西端にある果樹園で、黄金の林檎を守るニンフ姉妹。
夕暮れ色の光と楽園的な庭を象徴する“黄昏の妖精”。 - Pleiades(プレイアデス)
領域:星・夜空
イメージ:のちに星座になった七姉妹のニンフ。狩猟の女神アルテミスの供としても知られ、
星となっても夜空から旅人を見守る“星の乙女たち”。:contentReference[oaicite:7]{index=7}
中東・ペルシアの“妖精的存在”
中東・ペルシアでは、ヨーロッパのフェアリーにあたる存在として
Pari / Peri(ペリ) がよく知られています。
ジンやグールなど多くの精霊・怪物がいますが、「妖精・自然精霊」に近いものだけを厳選しています。
- Pari / Peri(ペリ/パリ)
地域:ペルシア(イラン周辺)〜イスラーム圏
イメージ:ペルシア起源の「妖精」に相当する翼ある精霊。
もとは邪悪な霊とされた時期もあるが、のちに美しく善良な存在として語られ、
現代ではほぼ“ペルシア版フェアリー”として扱われる。:contentReference[oaicite:8]{index=8}
アジアの“妖精に近い精霊”

日本の小さな自然霊・家の精霊(妖精ポジション)
- Kodama(木霊 / こだま)
領域:樹木・森
イメージ:古木に宿る精霊。樹木を乱暴に伐ると祟りがあるとされる“森の守り子”。 - Zashiki-warashi(座敷童子)
領域:家・室内
イメージ:家に幸運をもたらす子どもの姿の精霊。姿を見た家は繁栄すると言われる。 - Kitsune Spirit(狐の精霊)
領域:変化・森・家
イメージ:高位の狐が霊力を得た存在。美しい人間に化けて人を助けたり試したりする“妖精型”の狐。 - Kijimuna(キジムナー)
領域:沖縄の森・ガジュマル
イメージ:ガジュマルの木に棲む赤い髪の木の精。人間と友達になったり、漁を手伝ったりする“沖縄の森の妖精”。 - Amefuri-kozō(雨降小僧)
領域:雨・天候
イメージ:笠をかぶった子どもの姿で現れる雨の精霊。雨を呼ぶ力を持つとされる気象の妖精的存在。 - Kappa(河童 / Kawako)
領域:川・池・水辺
イメージ:川や池に棲む小型の水の精霊・妖怪。悪戯好きで人を水中に引き込む話も多いが、約束を守ると守護霊のように振る舞うこともある“水の妖精寄り”の存在。
中国の妖精的存在(精:Jing / 灵:Ling 系)
- Huli-jing(狐精 / フーリジン)
領域:変化・愛・妖術
イメージ:美しい女性に化ける狐の精霊。人を惑わしつつも、物語によっては恩返しや恋の相手として描かれる“妖精寄り”の狐。 - Shui-ling(水霊 / Shuǐlíng)
領域:水・川・湖
イメージ:文字どおり「水の霊」を意味し、水の神や龍王の配下としてイメージされる精霊的存在。現代の物語では清らかな水の妖精として使われることが多い総称。 - Jingwei(精衛 / せいえい)
領域:海・空
イメージ:炎帝の娘が変じた小鳥の精霊。海を埋めようと小石や木片を運び続ける“意志と執念”の象徴となる小型精霊。

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