イラン料理110選|一生に一度は食べたい世界の料理集

イラン料理110選|一生に一度は食べたい世界の料理集 世界の料理

🍞 パン文化:イランのナン図鑑

パン文化:イランのナン図鑑

薄くて香ばしいナン、ふっくら全粒粉のパン──イランでは焼きたてパンが生活の一部。地方や焼き方で表情を変える、素朴で奥深いパン文化を覗いてみましょう。

1. ナン・サングァク(Nan-e Sangak)

特徴: 全粒粉を使い、焼き石(サング)を敷いたオーブンで焼く三角形や長方形のパン。表面がポコポコして香ばしく、外カリッ中ふんわり。
よく合う料理: シチュー(ホレシュ)、ハーブ、フェタチーズと抜群の相性。

2. ナン・バルバリ(Nan-e Barbari)

特徴: 厚めでふわっとした楕円形のパン。表面には溝があり、トッピングにゴマや黒種などを使うことも。
よく合う料理: 朝食にチーズやジャム、肉料理にも◎。

3. ナン・ラヴァーシュ(Nan-e Lavash)

特徴: 極薄でパリッとしたクレープ状のパン。乾燥しやすく保存がきくため、サンドイッチやラップとして使われることが多い。
よく合う料理: フレッシュハーブやグリル肉を巻いてピクニックに。

4. ナン・タフトゥーン(Nan-e Taftoon)

特徴: 丸くて中厚の柔らかめパン。ラヴァーシュよりも食感があり、香ばしい焼き目が特徴。
よく合う料理: スープ、アーシュ、ディップ系料理と相性抜群。

5. ナン・ホスカ(Nan-e Khask)

特徴: 地方によって異なるが、甘いナッツやドライフルーツが入った祝いのパン。ピスタチオやローズウォーターを使うものも。
よく合う料理: お茶と一緒にスイーツ感覚で。

6. ナン・ドーネ(Nan-e Dooneh)

特徴: ゴマや種子が練り込まれた、栄養豊富なパン。健康志向の都市部で人気。
よく合う料理: サラダやハーブ、ヨーグルトディップと好相性。

7. ナン・シャルバティ(Nan-e Sharbati)

特徴: ローズウォーター入りの甘いパン。モスク周辺などで行事の際に配られる。
よく合う料理: 特別な行事の紅茶タイムに。

8. ナン・モラサー(Nan-e Morassa)

特徴: サフラン、干しブドウ、クルミなどを混ぜ込んだデザート風パン。「宝石(モラサー)」のようにカラフル。
よく合う料理: デザートや軽食に。

9. ナン・セスィ(Nan-e Sessi)

特徴: セモリナ粉を使った薄焼きパン。東部や遊牧民の間で作られる郷土色の強い品。
よく合う料理: ヨーグルトスープや豆スープと。

10. ナン・カルディ(Nan-e Kaldi)

特徴: 遊牧民によって野外で炭火焼きされるパン。地面の土と直火を活かして焼く、原始的で力強い味わい。
よく合う料理: 肉の煮込みや焼き料理と一緒に。

 

🍮 デザートと甘味:バラ香るひととき

デザートと甘味:バラ香るひととき
Photo by Rka11111, “Faloodeh,” licensed under CC BY‑SA 3.0

イランのスイーツはまるでおとぎ話のよう。ローズウォーター、サフラン、ピスタチオが織りなす幻想的な味の世界で、心も舌も夢見心地に。

  1. ファローデ(Faloodeh)
    凍らせた米粉の細麺にライムシロップをかけた冷たいデザート。シャーベットのような独特の食感。
  2. ズルビア(Zoolbia)
    揚げた生地にバラとサフランのシロップをたっぷり浸した甘〜い菓子。外はカリッ、中はとろ〜り。
  3. バミエ(Bamieh)
    小ぶりのドーナツ状揚げ菓子。シロップに漬け込んで、紅茶と一緒に楽しむのが定番。
  4. シャオレザ(Shole Zard)
    サフランとローズウォーターで風味付けされた黄色い米プリン。シナモン模様のデコレーションが芸術的!
  5. ハルワ(Halva)
    小麦粉とバターを炒めて、サフランやバラ水で香り付けした濃厚なペースト菓子。葬儀や祝いの席でも登場。
  6. サフラン・アイス(Bastani Sonnati)
    サフラン、ピスタチオ、ローズウォーターが香るイラン伝統アイスクリーム。伸びる食感も楽しい。
  7. ナーベト(Nabat)
    サフラン入りの氷砂糖。お茶に溶かして飲む甘味料としても愛されています。
  8. ゴトブ(Qottab)
    アーモンドやクルミの餡を薄い生地で包んだ揚げ菓子。ヤズド地方の名物。
  9. ソーハーン(Sohan)
    キャラメルのような食感のヌガー風菓子。サフラン、バター、ピスタチオが香ばしい逸品。
  10. ルーズ・ビフルーズ(Roze Bi Foloze)
    バラのゼリー。透明感のある見た目で、バラの香りがふわっと広がります。

 

☕ 飲み物とお茶文化の余韻

飲み物とお茶文化の余韻

一杯のお茶に詩と哲学が宿る──イランのチャイ文化は、香り高い紅茶や伝統的な飲料で、食後の時間が優雅な儀式に変わります。

  1. チャイ(Chai)
    イランの紅茶文化の中心。濃く淹れて角砂糖をかじりながら飲むのが伝統的スタイル。
  2. ドゥーグ(Doogh)
    ヨーグルトと水、塩、ミントで作る発酵ドリンク。料理の脂を流してくれる爽快な飲み心地。
  3. アーブ・アリュー(Ab-e Alooe)
    スモモ(プラム)のジュース。甘酸っぱくて夏にぴったりの飲み物。
  4. アーブ・ハジ(Ab-e Haji)
    ミントとライムをベースにした冷たいハーブウォーター。爽快感抜群。
  5. アーブ・ザムザム(Ab Zamzam)
    イランで人気の炭酸飲料ブランド。「ザムザム」はどこか懐かしい甘さ。
  6. アーブ・シリン(Ab-e Shirin)
    伝統的な甘味ハーブウォーター。バジルやサフラン、バラ水が使われます。
  7. ゴラム・ジャムーン・ドリンク(Golab Jamoon Drink)
    デザート由来の甘い乳飲料。濃厚でとろけるような舌触り。
  8. ケシュク入りスープドリンク
    ヨーグルトと発酵乳「ケシュク」を使った温かい飲み物。地方によっては朝食に。
  9. レモンとバジルのシロップ(Sharbat-e Sekanjabin)
    酢とハチミツ、バジルから作られる伝統的な冷たいシロップ水。ミントの葉を添えて。
  10. サフランティー(Saffron Tea)
    サフランの香り高いハーブティー。リラックスしたい時にぴったり。

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