名誉・誇り|名と家を背負う覚悟の言葉
武士にとって名誉とは、個人の評価ではなく、生き方そのものを示すものでした。家名を守ること、恥を避けること、正しく名を残すこと――そうした価値観が凝縮された言葉を集めています。静かな誇りや、背負う重さが伝わる表現が中心です。
- 名誉(めいよ)
武士の生き方を支える、最も重い価値。 - 面目(めんもく)
人として、武士としての体面。 - 面目を保つ
誇りを失わぬよう振る舞うこと。 - 面目を失う
名誉を損なうことへの強い戒め。 - 家名(かめい)
個人を超えて受け継がれる名。 - 家名を汚す
一族の誇りを傷つける行為。 - 名を残す
行いや功績によって後世に伝わること。 - 名を上げる
武功や働きによって評価を得ること。 - 武名(ぶめい)
戦や働きによって築かれる評判。 - 不名誉(ふめいよ)
命よりも避けるべきとされた評価。 - 恥を知る
正しさを測るための感覚。 - 恥を忍ぶ
目的のため、一時的に屈する覚悟。 - 恥を雪ぐ(はじをそそぐ)
失った名誉を取り戻すこと。 - 義を重んじる(ぎをおもんじる)
利よりも正義を選ぶ姿勢。 - 義理(ぎり)
人として、武士として果たすべき筋。 - 筋を通す
正しい道理を曲げないこと。 - 不義(ふぎ)
義に反する行い。 - 忠義(ちゅうぎ)
主君や信念に対する揺るがぬ忠誠。 - 忠節(ちゅうせつ)
命を懸けて尽くす心。 - 恩義(おんぎ)
受けた恩に報いようとする思い。 - 報恩(ほうおん)
恩に報いる行為。 - 主命(しゅめい)
主君からの命令。絶対的な重みを持つ。 - 御意(ぎょい)
命を受けたことを示す簡潔な返答。 - 名折れ(なおれ)
名誉を失うほどの屈辱。 - 武士の情け
情を持ちながらも節度を守る姿勢。 - 義を立てる
正しさを行動で示すこと。 - 潔し(いさぎよし)
未練なく、正々堂々としている様。 - 高潔(こうけつ)
欲に染まらず、志が高いこと。 - 矜持(きょうじ)
内に秘めた誇り。 - 誇り高し
曲げずに守り抜く心を表す言い回し。

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