10位:Lucifuge Rofocale(ルシフュージ・ロフォカレ)
分類:高位悪魔(グリモワール系)
別名:Lucifuge, Rofocale
Lucifuge Rofocaleは「財宝・富・闇の管理者」とされる悪魔で、ルシファーの命を受けて“物質的豊かさ”を支配していると語られます。闇と契約の力を持ち、召喚者には富と引き換えに代償を要求するとされる危険な存在です。その名は“光から逃れる者”を意味し、光とは反対の側にある深い闇を象徴しています。財と権力、禁断の交換を司る悪魔として強い存在感を放ちます。
特徴ポイント
- 富・財宝・契約の管理者
- 闇に属する禁断の力
- 代償と引き換えの危険な取引
9位:Astaroth(アスタロト)
分類:高位悪魔(Goetia)
別名:Astarte系の女神との関連を持つ
軍団数:40軍団以上とされることもある
Astarothは古代中東の女神アスタルテが悪魔化した姿とも言われ、“知恵・秘密・誘惑”を司る高位悪魔です。翼ある天使の姿や、蛇を伴う女性像として描かれ、友好的に知識を授ける一方、堕落へ導く誘惑者の側面も持ちます。神話・魔術書・近代の悪魔学で頻繁に登場し、教養と魅惑の象徴として強力な地位を占めています。
特徴ポイント
- 古代女神の流れを持つ高位悪魔
- 深い知識と誘惑の力
- 天使と悪魔の両面を併せ持つ存在
8位:Asmodeus(アスモデウス)
分類:高位悪魔(欲望・破婚の悪魔)
別名:Ashmedai, Asmodai
Asmodeusは“欲望・嫉妬・破婚”の悪魔として広く知られ、情熱と堕落を司る存在です。『トビト記』では七人の花婿を殺した悪魔として登場し、人の愛情・性欲に深く関わる力を持ちます。三つ頭(人間・鬼・雄牛)を持つ異形の姿で描かれることもあり、人間の誘惑と破滅を象徴する強力な悪魔です。
特徴ポイント
- 淫欲・嫉妬を操る情念の悪魔
- 愛情と破滅を同時に引き起こす
- 三つ頭・龍の脚を持つ異形の姿
7位:Samael(サマエル)
分類:破壊・死・堕落の天使/悪魔
別名:Blindness of God(神の盲目)
Samaelは“破壊・悪意・死”を司る天使でありながら、同時に神に仕える矛盾した存在として語られます。堕天使として扱われる場合もあり、アダムとイブの堕落に関わったとも伝えられます。破壊力・象徴性ともに非常に強く、西洋伝承では“神に最も近い悪”とも呼ばれます。天使であり悪魔でもあるという複雑さが特徴です。
特徴ポイント
- 死・破壊・堕落を司る天使的悪魔
- 神と悪の両方に関わる特異な立場
- 人類史の重要な“堕落の物語”と深く関係
6位:Abraxas(アブラクサス)
分類:グノーシス思想の超越的存在
別名:Abrasax / Abrasax
象徴:宇宙・二元性・超越
Abraxasは古代グノーシス主義で語られる“善と悪の両面を併せ持つ究極存在”で、しばしば神に近い力を持つとされます。
鶏の頭・蛇の脚・人間の胴を持つ姿で描かれ、宇宙・時間・運命を支配するとも言われました。悪魔学では神性すら持つ特異な存在として扱われ、単なる悪魔より格上の「超越存在」と評価されます。
特徴ポイント
- 神と悪の二元性を体現する超越的存在
- 宇宙・運命・時間を象徴
- 神性と怪物性の両方を持つ特異なパワー
5位:Leviathan(リヴァイアサン)
分類:混沌の海の怪物/悪魔
象徴:嫉妬・深海・混乱
Leviathanは巨大な海蛇として描かれる“世界規模の混沌”を象徴する悪魔です。深海で渦巻き、海を割り、大地を噛み砕くとされる古代の怪物で、悪魔学では「嫉妬」を司る存在としても扱われます。その力は自然災害と神話的破壊の両側面を併せ持ち、宇宙的スケールの脅威として位置づけられています。
特徴ポイント
- 深淵の怪物として世界規模の破壊力
- 嫉妬・混乱・混沌の象徴
- 海と大地を揺るがす超古代の存在
4位:Beelzebub(ベルゼブブ)
分類:地獄の王の一柱
別名:Ba’al Zebub(ハエの王)
Beelzebubは腐敗と堕落の象徴として知られ、「地獄の三大君主」の一人に数えられます。災厄をもたらす“ハエの王”として描かれ、広い支配領域と極めて強力な権威を持つ悪魔です。その影響力は他の高位悪魔をも凌ぐとされ、サタンの側近あるいは同格として扱われる場合もあります。
特徴ポイント
- 腐敗・堕落・災厄を司る
- 地獄の王級の支配力
- サタン級の権威と統率能力

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