恋に落ちる36の質問で、距離がグッと縮まる――。
「初対面なのに、なぜか一気に親密になれた」「ただ質問に答え合っただけなのに、心が通じた気がした」——そんな声が続出しているのが、心理学者アーサー・アーロン博士によって開発された“36の質問”です。
これは、科学的にも「親密さを深める効果がある」と証明された会話の手法。
ただし、質問は単なる雑談ではありません。
段階的に心の奥を開くことで、自然と感情が通い、やがて恋心が芽生える――。そんな“恋のスイッチ”になるのです。
この記事では、「恋に落ちる36の質問」の全リストとその効果的な使い方、そして実際に試すときの注意点までをわかりやすく解説します。
あなたの“運命の出会い”にも、この36の質問が魔法をかけてくれるかもしれません。
アーロンの36の質問
🌱 セット I|会話のきっかけになるやさしい質問
相手のことをもっと知りたいときに。お互いの価値観や日常を共有しやすい、やさしい質問からスタートします。
- 世界中の誰でも夕食に招待できるとしたら、誰を呼びたい?
- 有名になりたいと思う? どんなふうに?
- 電話をかける前に話す内容を考えたり、練習したりする? なぜ?
- 「理想の一日」を自由に描けるなら、どんな一日になる?
- 最近、自分に歌ったり、誰かに歌ったのはいつ?
- 心と体、30歳のままでいられるならどっちを選ぶ?
- 自分の死に方について、なんとなく予感したことってある?
- お互いに似ているところ、3つ挙げるとしたら何かな?
- 今までの人生で、いちばん感謝してることは?
- 子ども時代の育てられ方で、変えたいと思うところは?
- 4分間で、自分の人生のストーリーを話すとしたら?
- 明日、何かひとつ新しい力を得られるとしたら、どんな能力が欲しい?
🌿 セット II|価値観や人生観を分かち合う質問
少しずつ心の内を開いていくステップ。あなたの経験や大切にしていることを通して、深い理解が生まれていきます。
- 未来や自分の人生について、何か真実を知れるとしたら何を知りたい?
- ずっとやりたいのに、まだできていないことってある? なぜだと思う?
- 今までで「これだけは誇れる!」という達成は何?
- あなたが友だちとの関係で大事にしていることは?
- 心に残っている、大切な思い出はどんなもの?
- これまでで、いちばんつらかったことは何?
- あと1年の命だとしたら、今の生活を変える? どう変える?
- あなたにとって「友情」ってどんなもの?
- あなたの人生の中で、「愛」はどんな役割を果たしている?
- お互いに相手のいいところを5つずつ言ってみよう
- あなたの家族との関係ってどんな感じ? 子どもの頃は幸せだった?
- お母さんとはどんな関係? どう感じている?
🌺 セット III|心の深い部分を分かち合う質問
お互いに深く理解し合うことで、本当の信頼関係へとつながります。正直な気持ちで向き合うことが大切です。
- 「私たちは~」で始まる文章を3つ作ってみよう(例:私たちは今ここで、心を開こうとしている)
- 「誰かと分かち合いたいのは~」という文を完成させてみて
- この人ともっと仲良くなるために、知っておいてほしいことは?
- 相手のどんなところに魅力を感じているか、正直に伝えてみよう
- 恥ずかしかった体験、何かひとつ話してみて
- 最近泣いたのはいつ? どんなときだった?
- 今「大切だな」と感じている人について話すとしたら、どんな人?
- 絶対に冗談にしたくないテーマってある?
- 今夜もし亡くなるとして、誰かに伝えたいけどまだ言えていないことは? なぜ言えてないと思う?
- 家が火事になって、家族もペットも無事だったら、最後に何を持ち出したい? その理由も教えて
- 家族の中で誰かが亡くなったら、いちばんつらいのは誰? なぜそう思う?
- 今抱えている悩みをひとつ話してみて。相手には、それをどう受け止めたかを伝えてもらってください
💡 効果的な使い方|心を開き合うためのステップ
「36の質問」は、順番に沿って丁寧に進めることがカギです。急がず、無理をせず、リラックスした雰囲気の中で行うことが大切です。
🪄 STEP 1|落ち着いた空間を選ぶ
カフェではなく、静かで安心できる場所がおすすめ。自宅や落ち着いたホテルのラウンジ、自然の中なども◎。お互いが安心して話せる空間を整えましょう。
🪄 STEP 2|順番通りに進める
質問は「セットI→セットII→セットIII」と進む構成になっており、だんだんと心の距離を縮める設計になっています。順番を飛ばさず、じっくりと進めることで効果が最大化されます。
🪄 STEP 3|交互に質問し合う
一方的に答えるのではなく、交互に同じ質問に答えることで対等な関係が築かれます。例えば「あなたが夕食に招待したい人は?」と聞いたら、次は自分が答える番です。
🪄 STEP 4|心からの言葉で答える
上手な答えを目指す必要はありません。大切なのは、「自分の言葉」で、正直に、素直に、ありのままを伝えることです。多少たどたどしくても、そのほうが心に響きます。
🪄 STEP 5|最後に4分間見つめ合う(できれば)
これは任意ですが、最後にお互いを見つめ合う時間(2~4分)を持つと、より強く“心のつながり”を実感できるでしょう。笑っても、照れても、沈黙でもOKです。
⚠️ 実際に試すときの注意点
心を開くことはとても素敵な体験ですが、無理のない範囲で行うことが最優先です。以下のポイントに気をつけながら、安心して楽しんでください。
🚧 相手の同意を得る
いきなり質問を始めるのではなく、「心理学に基づいた面白い対話があるんだけど、試してみる?」と軽く提案して、了承をもらってから始めましょう。信頼感を土台にすることが大切です。
🚧 センシティブな質問はスキップOK
質問の中には「死」や「過去のつらい経験」に触れるものもあります。つらいと感じたら無理に答えなくて大丈夫。飛ばしてOKです。
🚧 心理的な“安全基地”をつくる
相手が話し終えたときに、批判せず、ジャッジせず、ただ「うん」とうなずくだけでも、十分に“受け止めたよ”というメッセージになります。聞き手の姿勢が、信頼を深めるカギです。
🚧 期待しすぎないこと
あくまでこの質問は“親密さを育むきっかけ”であって、必ず恋に落ちる“魔法”ではありません。お互いを知る対話を楽しむことに価値があります。
「心で話す」ことの豊かさを、ぜひ味わってみてください。
心の距離を縮める鍵は“深い対話”
恋に落ちるきっかけは、必ずしも劇的なものではありません。
ちょっとした会話や、素直な言葉のやりとりこそが、心を動かす第一歩です。
「アーロンの36の質問」は、誰かと心を通わせたいとき、恋が始まりそうなとき、もっと相手を理解したいときに、とても心強いツールになります。
質問に答えるうちに、相手の大切な記憶や価値観に触れ、自分の中にも優しい感情が芽生えていくでしょう。
大切なのは、正直に、素直に、自分の言葉で答えること。
それが、ほんとうの意味で「心を開く」ということなのです。
もし「この人と、もっと近づきたい」と思う相手がいるなら、ぜひこの36の質問を使ってみてください。
言葉のひとつひとつが、恋のはじまりになりますように。
FAQ|よくある質問
36の質問は本当に“恋に落ちる”効果があるの?
科学的に“親密さ”は高まりますが、恋愛成就を保証するものではありません。自己開示を助ける“恋のブースター”と考えましょう。
質問を終えるまでにかかる時間は?
公式サイトでは約45分が推奨。ゆっくり深掘りしても1時間程度です。
質問は順番どおりに進めるべき?
はい。浅い→深いの流れで設計されているため、順序を守るほうが心理的負担が少なく効果的です。
最後に“4分間のアイコンタクト”は必須?
原実験で行われた手順ですが必須ではありません。お互いが心地よい長さで実践すると、さらに親密さが高まりやすいと言われています。
付き合っているカップルでも効果はある?
もちろん。長く付き合うほど新しい発見が減りがちですが、36の質問は関係をリフレッシュする良い機会になります。
ファーストデートで使っても大丈夫?
相手が同意し、落ち着いた環境を用意できるならOKです。ただしセンシティブな問いもあるので無理強いは禁物。
重い質問がつらいと感じたら?
途中でやめたり、飛ばしたりして構いません。双方の心理的安全が最優先です。
完全版リストはどこで見られる?
UCバークレー・Greater Good Science Centerの公式ページに全36問が掲載されています。
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