生命保険の種類一覧|目的別に比較メリット・デメリット

生命保険の種類一覧|目的別に比較メリット・デメリット ウェルネス・健康

生命保険は、「万が一のとき」に備える大切な保障です。しかし、「何を基準に選べばいいのか分からない」「どんな種類があるのかイメージが湧かない」という方も多いのではないでしょうか。ここでは、生命保険の基本から、それぞれの種類を目的別にわかりやすくご紹介します。

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生命保険の基本的な種類一覧

生命保険にはさまざまな種類がありますが、まずは「基本的な4つの保険タイプ」を押さえておくことが大切です。どの保険にもそれぞれの特徴や役割があり、ライフステージや目的に応じて使い分ける必要があります。

 

✅ 定期保険

特徴: 一定の期間(例:10年、20年、60歳までなど)に限って保障されるタイプの保険です。保険期間中に死亡した場合に保険金が支払われます。

メリット:

  • 保険料が比較的安い
  • 一定期間だけの大きな保障が持てる(子育て中など)

デメリット:

  • 保険期間が終わると保障も消える(掛け捨て)
  • 長期加入すると、更新時に保険料が上がることがある

向いている人:

  • 子どもが小さい家庭
  • 期間限定で大きな死亡保障を確保したい人

 

✅ 終身保険

特徴: 一生涯にわたって保障される生命保険です。死亡時には必ず保険金が支払われます。解約すれば解約返戻金があるのも特徴です。

メリット:

  • 生涯保障されるので、確実に遺族にお金を残せる
  • 解約返戻金がある(貯蓄性)

デメリット:

  • 保険料が定期保険に比べて高め
  • 短期間での解約は損になる可能性あり

向いている人:

  • 葬儀代や相続資金を準備したい人
  • 貯蓄と保障を同時に考えたい人

 

✅ 養老保険

特徴: 一定期間内に死亡すれば死亡保険金が支払われ、期間満了まで生存していれば満期保険金が支払われます。「生きても死んでも受け取れる」保険です。

メリット:

  • 貯蓄性が高く、満期保険金として資金が戻る
  • 教育資金や老後資金の積み立てにも使える

デメリット:

  • 保険料が高め
  • 保険としての保障に対して、割高に感じることもある

向いている人:

  • 満期時に確実な資金を確保したい人
  • 貯蓄と保障をバランスよく持ちたい人

 

✅ 収入保障保険

特徴: 契約者が死亡した場合、残された期間に応じて毎月決まった額の保険金が支払われる保険です。定期保険の一種ですが、受取方式が「年金形式」なのが特徴です。

メリット:

  • 毎月の生活費を遺族に残せる
  • 一時金ではなく分割支払いなので、計画的に使いやすい

デメリット:

  • 保険金は加入期間が長くなるほど減っていく
  • 一括での資金が必要な場合には不向き

向いている人:

  • 子どもが小さい家庭の世帯主
  • 遺された家族の生活費を安定的に確保したい人

 

これら4つの保険は、生命保険の「基礎」となる重要な選択肢です。ここから先は、これらを組み合わせたり、特約をつけたりして、より自分に合った保障設計をしていくことになります。

応用的・補助的な生命保険

基本の生命保険に加え、特定の目的や条件に対応した「応用的・補助的な生命保険」も数多く存在します。これらは必要に応じて検討したいオプションです。目的に合わせて選ぶことで、より無駄のない保険設計が可能になります。

 

✅ 低解約返戻金型終身保険

特徴: 保険加入から一定期間は解約返戻金が少なく抑えられ、その分保険料が割安になる終身保険の一種です。

メリット:

  • 通常の終身保険より保険料が安く設定されている
  • 長期保有することで貯蓄性・相続対策として活用できる

デメリット:

  • 解約返戻金が抑えられている期間中に解約すると大きく損をする

向いている人:

  • 長期的に保障を持ちたい人
  • 相続・葬儀費用の備えをコストを抑えて準備したい人

 

✅ 介護保障付き終身保険

特徴: 終身保険に介護保障が組み込まれたタイプで、所定の介護状態になると保険金を受け取ることができます。

メリット:

  • 死亡保障と介護保障を一つの契約でカバーできる
  • 高齢期に向けた備えとして安心感がある

デメリット:

  • 介護状態の認定条件が厳しい場合もある
  • 終身保険単体より保険料が高めになる傾向

向いている人:

  • 介護費用の心配がある中高年世代
  • 子どもに迷惑をかけたくないと考えるシニア層

 

✅ 医療・がん特約付き生命保険

特徴: 生命保険の主契約に医療特約やがん特約を付加することで、死亡以外のリスクにも備えるタイプ。

メリット:

  • 医療費やがん治療費にも備えられる
  • 契約を一本化できるので管理が楽

デメリット:

  • 特約を多くつけすぎると保険料が高くなる
  • 特約は更新型が多く、年齢とともに保険料が上がる場合も

向いている人:

  • 万一の際の総合的な保障がほしい人
  • 保険契約をシンプルにまとめたい人

 

✅ 逓減定期保険(ていげんていきほけん)

特徴: 保険期間中に保険金額が年々減っていく定期保険で、住宅ローンなどの減少する債務に合わせて設計されます。

メリット:

  • 必要保障額に合わせて保険金が減るので、保険料が割安
  • 無駄のない保障が可能

デメリット:

  • 年々保険金額が減るので、一定額の死亡保障を希望する場合は不向き

向いている人:

  • 教育費や住宅ローンなど将来的に負担が減る家庭
  • 費用を抑えながら合理的な保障を持ちたい人

 

✅ 団体信用生命保険(団信)

特徴: 住宅ローン契約時に付帯される生命保険で、契約者が死亡または高度障害状態になった際に、ローン残高が保険金で支払われます。

メリット:

  • 万一の際に遺族がローンを支払う必要がなくなる
  • 金融機関が自動的に契約を提案してくれる場合が多い

デメリット:

  • 保険の内容はローン会社によって異なる
  • 単体では加入できない(ローン契約とセット)

向いている人:

  • 住宅ローンを利用している、または検討中の人

 

これらの保険は、「基本の生命保険」に追加・補完するかたちで設計されることが多く、保険料と保障内容のバランス、目的の明確化が重要です。保険の全体像を俯瞰しながら、自分にとって本当に必要な保障を選びましょう。

 

✅ 変額保険・外貨建て保険など(投資性商品)

特徴:
保険機能に加え、投資の要素が組み込まれた商品です。主に、運用先を選べる「変額保険」や、為替変動の影響を受ける「外貨建て保険」などがあり、契約者の運用成果に応じて、解約返戻金や満期保険金が変動します。

メリット:

  • 運用がうまくいけば、受け取れる金額が大きくなる可能性がある
  • 資産形成と死亡保障を同時に持てる
  • 金利が低い日本円より、高金利通貨(外貨)での運用も可能

デメリット:

  • 元本保証がないため、運用結果によっては元本割れするリスクがある
  • 為替変動の影響で円換算額が減少することもある
  • 商品設計が複雑で、手数料体系が分かりにくい場合が多い
  • 投資信託や外貨運用と比較して、保険コストが内包されているため実質利回りが下がるケースも

向いている人:

  • 投資の基本的な仕組みを理解しており、リスク許容度が高い人
  • 長期の資産形成を目的とし、死亡保障も同時に持ちたい人
  • 元本割れのリスクを受け入れたうえで、リターンを重視したい

注意点:
「保険」という名前がついていても、本質は投資商品に近いため、リスクを十分に理解したうえでの加入が必須です。特に、高齢者への販売で社会問題化することもあり、購入前に商品設計書・契約概要・注意喚起情報を丁寧に確認することが重要です。

このタイプの保険は資産運用と保障を兼ねるハイブリッド型ですが、万人向けとは言いがたいのが実情です。保険よりも投資を優先したい方は、投資信託やNISAとの比較検討も有効です。

保険を選ぶときのポイント

生命保険には多くの種類があり、それぞれの特徴を理解しても、「じゃあ、どれを選べばいいの?」という疑問が残る方も多いはずです。ここでは、実際に保険を選ぶときに役立つ3つの視点を解説します。保険選びに失敗しないためにも、以下のポイントをしっかり押さえておきましょう。

✅ 目的別に考える

保険は「何かに備える」ためのもの。つまり、目的に応じて選ぶことがとても重要です。

たとえば、

  • 万一のときに遺された家族の生活費をカバーしたい → 定期保険・収入保障保険
  • 将来の葬儀費用や相続対策に備えたい → 終身保険
  • 教育資金や老後資金を貯めながら保障もほしい → 養老保険や低解約返戻金型終身保険

このように、目的を明確にすれば、自ずと選ぶべき保険の種類が絞れてきます。「誰のために」「何のために」加入するのか、最初に考えておきましょう。

✅ 保険料と保障額のバランス

どんなに保障が手厚くても、家計を圧迫するような保険料では長続きしません。そのため、保障額と保険料のバランスをとることも大切です。

目安としては、「手取り収入の5〜10%以内」に保険料を抑えるのが理想です。過剰な保障を求めて高額な保険に加入するよりも、必要最小限を見極め、無理のない範囲で設計することが長期的な安心につながります。

また、将来的なライフイベント(出産・住宅購入・転職など)に備えて、途中で見直しやすい保険設計を意識することもポイントです。

✅ 特約のつけすぎに注意

生命保険には、医療保障・がん保障・介護保障などの「特約」をつけることでカスタマイズができます。しかし、便利な反面、必要以上に特約を追加すると保険料が急激に高くなるため注意が必要です。

特約は「足りない部分を補う」ものなので、メインの保障に集中することを第一に考えましょう。また、特約の保障内容が他の保険と重複していないかもチェックすべきポイントです。

特約はあくまで「オプション」であることを忘れずに、自分に本当に必要な保障だけを選ぶよう心がけましょう。

以上の3つの視点をもとに保険を選べば、「なんとなく入っている」状態から脱却し、意味のある保障を持つことができます。保険は一度契約すると長期間にわたって続くもの。だからこそ、自分に合った保険を、納得して選ぶことが何より大切です。

生命保険の種類は「目的」で選ぼう

生命保険は「何かあったとき」に助けになる存在ですが、やみくもに入れば安心というわけではありません。どんな保障が必要かは、年齢や家族構成、経済状況によって異なります。ここで紹介した各種類を参考にしながら、自分のライフプランに合った保険を選ぶことが大切です。

「難しそう」と感じるかもしれませんが、一つひとつ理解を深めていくことで、無駄なく、そして本当に役に立つ保険を選ぶことができます。必要に応じて、信頼できる専門家への相談もおすすめします。

💬 よくある質問(FAQ)

Q1. 生命保険にはどんな種類がありますか?

A. 代表的な種類には「定期保険」「終身保険」「養老保険」「収入保障保険」などがあります。それぞれ保障期間や目的が異なるため、ライフプランに応じて選びましょう。

Q2. 生命保険は何歳から入るのがいいですか?

A. 一般的には、20〜30代のうちに加入することで保険料を抑えられます。ただし、結婚・出産・住宅購入などライフイベントに合わせた見直しも重要です。

Q3. 独身でも生命保険に入る必要はありますか?

A. 独身の場合でも、親などに経済的な負担をかけたくない、将来の葬儀費用を準備したいなどの理由があれば、加入を検討する価値があります。

Q4. 特約ってつけた方がいいの?

A. 必要なものだけを選べば便利ですが、つけすぎると保険料が高くなる可能性があります。医療やがんなど、本当に備えたいリスクに絞って検討しましょう。

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