【花と月と自然の象徴】
- 百花繚乱(ひゃっかりょうらん)
無数の花が咲き乱れる様。多彩な才能や文化が花開く状態にも使われる。 - 月下美人(げっかびじん)
夜に一夜限りで咲く花。また、儚くも美しい人やもののたとえでもある。 - 流水落花(りゅうすいらっか)
水に流される花。移ろいゆく季節や別離の寂しさを感じさせる情景。 - 花吹雪(はなふぶき)
満開の桜が風に舞い散る様。壮麗でありながらも儚い美の代表。 - 夜桜見物(よざくらけんぶつ)
夜に眺める桜の風情。昼とは異なる妖艶さと幻想が宿る春の風物詩。 - 朝顔日記(あさがおにっき)
短命の朝顔に想いを託した文芸的表現。儚くも美しい日々の記録の喩え。 - 風舞花散(ふうぶかさん)
風に舞うように花が散る情景。一瞬の美を捉えた詩的な熟語。 - 雪華繚乱(せっかりょうらん)
雪の結晶が乱れ舞う様。冬の壮麗な自然美を描写した幻想的表現。 - 月影幽玄(つきかげゆうげん)
月の光がぼんやりと差す様子。静寂と神秘を感じさせる詩的表現。 - 秋風落葉(しゅうふうらくよう)
秋風に舞い散る落葉。寂しさと美しさが入り混じる季節の情景。
【心の動き・美徳をあらわす熟語】
- 天衣無縫(てんいむほう)
作為がなく自然で美しい様子。欠点のない美しさを称える語。 - 和敬清寂(わけいせいじゃく)
茶道の根本精神。互いに敬い、心を清くし、静かさを保つ教え。 - 志操堅固(しそうけんご)
信念や理想を貫く強い意志。浮世に流されぬ精神のたくましさを表す。 - 不撓不屈(ふとうふくつ)
どんな困難にもくじけず、屈しない強靭な精神力を示す言葉。 - 一念通天(いちねんつうてん)
一つの思いを貫けば天にも通ず。信念の強さと集中力の象徴。 - 一意専心(いちいせんしん)
一つのことに心を集中して取り組むこと。修練や道に生きる者の姿勢。 - 風姿花伝(ふうしかでん)
能楽の美と芸の極意を記した古典。芸術における風雅の極みを表す語。 - 謙譲礼節(けんじょうれいせつ)
謙虚で礼儀正しい態度。和の社会における人間関係の基本を表す。 - 忍辱負重(にんにくふじゅう)
苦しみや屈辱を耐え忍ぶ強さ。仏教における徳のひとつ。 - 無私無欲(むしむよく)
私心がなく、欲を持たぬ清らかな心。理想的な人格を象徴する語。
【詩的・幻想的表現】
- 幻想月夜(げんそうつきよ)
月明かりの下、夢と現実が溶け合うような幻想的な夜の情景を表す語。 - 春宵一刻(しゅんしょういっこく)春の夜のひとときは、まさに千金にも値するという漢詩由来の語。
- 漆黒之夢(しっこくのゆめ)
深い闇に漂うような夢。暗くも神秘的な感覚を呼び起こす詩語。 - 千変万化(せんぺんばんか)
自然や人生が絶え間なく変化し続ける様。万物流転の真理を象徴する語。 - 星霜流転(せいそうるてん)
星の動きと霜の積もり、すなわち時の流れ。歳月の移ろいを詠む表現。 - 霧中幻影(むちゅうげんえい)
霧の中にぼんやりと見える幻のようなもの。不確かな記憶や夢を暗示。 - 夕映之景(ゆうばえのけい)
夕日の照らす景色。一日の終わりに訪れる儚くも美しい情景を指す。 - 藍染月影(あいぞめつきかげ)
藍色に染まった夜に差す月影のように、深い静寂と気品を帯びた表現。 - 枝垂桜雨(しだれざくらあめ)
雨に濡れる枝垂れ桜。しとやかで哀愁ある風景を映す詩的情景。 - 黄昏微睡(たそがれまどろみ)
夕暮れ時、うたた寝を誘うような空気。夢と現の境界を描く言葉。
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